第25回 住宅をリフォームした場合の特例措置
三世代同居改修工事等に係る特例
Q 住宅をリフォームした場合に税金が優遇される改正があったそうですが?
A 住宅の三世代同居改修工事等に係る特例が設けられました。

世代間の助け合いを税制が支援
住宅税制は、新築住宅だけでなく既存住宅のリフォームについても重点を置いています。核家族化の進行による出産・子育ての不安や負担を軽減することが、人口減少問題に対する重要な課題であることを踏まえ、世代間の助け合いによる子育て環境の整備を目的として、住宅の三世代同居改修工事等に係る特例が創設されました。 三世代同居のためのリフォームについて、リフォームローンを利用した場合または自己資金でリフォームを行った場合の税額控除制度で、リフォーム工事後、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に居住の用に供した場合が対象になります。 リフォームの対象は既存の戸建住宅や共同住宅のいずれも対象になりますが、事務所や店舗は対象外で、現行の増改築等に係る住宅ローン控除に係る特例などに、三世代同居改修工事等が追加される形になります。

税額控除額はどのくらい?
(1) リフォームローンを利用した場合
償還期間が5年以上で、住宅借入金等の年末残高(1千万円が限度)について、次の合計額。
① 三世代同居改修工事等に係る工事費用(250万円が限度)に相当する年末残高×2%
② ①以外の年末残高×1%
控除期間は5年間で、1年あたりの控除額は最大125,000円。全期間適用すると625,000円が最高。

(2) 自己資金でリフォームをした場合
① 標準的な工事費用相当額
三世代同居改修工事等の改修部位ごとに標準的な工事費用の額として定められた金額に、三世代同居改修工事を行った箇所数を乗じて計算した金額。
② 控除額
標準的な工事費用相当額(250 万円が限度)の10% =25万円
リフォームを行ったその年、1回だけが控除の対象。

改修工事等を行った年分の合計所得金額が3千万円を超える場合には適用されず、適用を受けるためには、確定申告書に控除に関する明細書や、改修工事等が行われた家屋である旨を証する書類として、住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する登録住宅性能評価機関などが発行する証明書など、一定の書類を添付した場合に適用されます。

対象となるリフォームとは?
三世代同居改修工事等とは、居住用の家屋について行うキッチン、浴室、トイレ、玄関のいずれかを増設する工事で、改修工事後にこれらのうち、いずれか2以上が複数になることが必要となります。
よくトイレが2箇所設置された家は有りますので、その場合はキッチン、浴室、玄関のいずれか1つを増設すればよいことになりますし、この特例措置は、対象となる住宅設備の2つ以上が複数といった形式基準で判断するため、実際に三世代が同居しているかどうかは問われません。
 リフォームローンを利用する場合は、工事費用の合計額が50万円を超えるものであること。自己資金でリフォームする場合は、標準的な工事費用相当額が50万円を超えるものであることが要件で、補助金などの交付がある場合には、その控除後の金額で判断することになりますし、現行の増改築等の住宅ローン控除と同様の要件を満たすことも必要です。

 この特例は、現行の住宅ローン控除又は増改築等の住宅ローン控除に係る特例の適用を受ける場合には適用できませんから、実家をリフォームして住宅ローン控除を受けるか、新たに住宅を購入して通常の住宅ローン控除を受けるかを選択することになりそうです。

益本プロフィール

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益本正藏

税理士
税理士法人 総和
http://www.m-partners.jp/
益本公認会計士事務所
代表社員

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