第16回 土地の価格
土地の価格
Q 土地の価格にはいくつか種類があると聞きましたが、どのような内容でしょうか?

A  土地の価格は「1物5価」と言われて、4つの公的価格と1つの時価で構成されています。

土地の価格はいくつか種類があり、それぞれ目的が定められています。


時価(実勢価格)
近隣の取引事例などから比較して、不動産売買の現場で実際に取引される価格で、契約当事者の合意した価格を言います。


公示価格
国土交通省から1月1日時点の価格として毎年3月下旬に発表され、建物の敷地の場合はその建物が無いものとし、土地を 使用する上で制限がある場合にはその制限が無いものとした更地の価格とされ、土地取引や資産評価をする際の客観的な 目安として、公共事業用地の取得価格算定の基準や、国土利用計画法に基づく土地取引規制における土地価格算定の 基準となる等、適正な地価の形成に寄与する事が目的で、直接的な課税を目的とする価格ではありません。


基準値標準価格
公示価格と同じく都道府県知事が売買の目安として発表するもので、「基準地価」「都道府県調査地価」とも呼ばれ、毎年7月1日時点の価格が9月中旬ころに発表されます。土地取引規制に際して価格審査や地方公共団体による買取り価格算定の基準となり、適正な地価の形成に寄与する事を目的としています。


路線価
国税庁からその年1月1日を基準として毎年7月上旬に発表され、相続税と贈与税を算出する際のいわゆる相続税評価額を計算する目的で、道路の1㎡当たりの標準価格をいい、国税庁のホームページで閲覧ができます。路線価は公示価格の80%程度の価格水準になるよう設定されています。


固定資産税評価額
固定資産税評価額は3年に1度評価替えが行われます。1月1日を基準日として毎年3月に決定され、個々の土地について市町村等が、固定資産税の課税標準額を求めるための評価額を決めるものです。固定資産税評価額は固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税などの算出基礎になり、公示価格の70%程度の価格水準に設定されています。
これらの価格の関係を表すと、時価(実勢価格)110、公示価格(又は基準値標準価格)100、路線価80、固定資産税評価額70とされます(但し、実勢価格は公示価格に対して-10~+20%程度の幅があるとされます。)。


組替効果で節税
相続税の節税を検討する際に、土地などの不動産を購入する方法が紹介される事があります。これは何故かと言うと、現金はその額面金額が相続税評価額となりますが、その現金で時価110の土地を購入すると、その土地の相続税評価額は大体80程度となり、80÷110で約72%程度まで評価額が下がる事になります。

これは、相続税法に規定する財産評価に基づくものであって、財産の組替効果を活用した結果であり、相続対策として現金で不動産を購入する方法は、この組替効果が確実で即効性があるためです。
但し、節税優先で闇雲に現預金を不動産に組替えてしまうと、納税資金の準備ができなくなりますから、バランスを取りながら相続対策を検討していきましょう。

 

 
 
 
 
 
 

益本プロフィール

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益本正藏

税理士
税理士法人 総和
http://www.m-partners.jp/
益本公認会計士事務所
代表社員

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