第15回 譲渡税
実は譲渡税も増税になっています!
Q 平成27年からの増税は相続税だけじゃないというのは本当ですか?


A  譲渡税も増税!
 
相続により取得した財産を譲渡した場合には、「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例」、いわゆる相続税額の取得費加算という、譲渡税(所得税・住民税)を軽減できる優遇規定がありますが、平成27年1月1日以後に開始する相続や遺贈によって取得した財産を譲渡する場合から増税になりました。

相続税改正が大きく報道されてかすんでしまったのか、注目度が低いように思います。

Q 相続税額の取得費加算とは?
 
A  相続により取得した財産は相続税が課税され、その後その財産を譲渡した場合には譲渡税が課税されます。 同じ財産に対して相続税と譲渡税の二重の税負担となってしまうため、二重課税の緩和がその趣旨です。

相続や遺贈により取得した財産を相続開始日から3年10ヶ月以内に売却した場合には、譲渡所得の計算上納付すべき相続税額を取得費に加算できる制度、つまり譲渡益を減額して税額を少なくできるという優遇規定で、平成26年以前に土地等を売却した場合には、その売却した土地等だけでなく、相続や遺贈によって取得した全ての土地等の相続税額を取得費に加算できました。
しかし平成26年度税制改正により、平成27年1月1日以後に相続又は遺贈により取得した土地等を譲渡した場合には、取得費加算額はその売却した土地等のみに適用枠が縮小されました。


Q メリットは活用しないと損
 
A  適用枠が縮小しても、相続税の納税プランと二重課税の緩和というメリットがあります。

それは、譲渡税から相続税を差し引いて税金の取戻しができるという事です。
相続税の負担が前提という事は、処分予定の相続財産は納税が発生する相続人が承継した方がいい訳ですし、3年10カ月以内に売却した(売却できた)場合の優遇規定ですから、外部に売却できそうにない場合には、不動産管理会社の活用も考えられます。
相続案件では、財産の取得方法から納税資金や節税など様々な検討を行いますが、相続税額の取得費加算も重要な検討項目です。

 

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益本プロフィール

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益本正藏

税理士
税理士法人 総和
http://www.m-partners.jp/
益本公認会計士事務所
代表社員

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